香港
(撮影)Headline編集長 中野 哲也 PENTAX K-S2使用
(【尾灯】写真) RICOH Quarterly HeadLine Vol.15 2017春
東京やニューヨークはどんなに歩いても飽きない都市。その仲間に香港も付け加えてもよいだろう。飽きない=商いでもあり、アジアを代表する株式市場は早朝から世界中のマネーを吸い上げる。トレーダーは最先端のテクノロジーを駆使しながら、パソコン上で超高速取引を繰り返す。その一方で、100年超の歴史を持つ「庶民の足」を大事にするのも香港らしい。その二階建てトラム(路面電車)は高層ビルの間を縫うように走る。一戸数億円のタワーマンションが立ち並んでも、数十円の初乗り運賃を守るトラムは香港の経済的格差の象徴であり、社会的安定を守る知恵でもある。夜が更けてトラムに乗り、ヴィクトリア・ピークに登ると、眼下に広がるのは…。おもちゃ箱みたいな街だから、飽きないのだろう。(N)